在原業平

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在原業平

在原業平 (825年-880年)[編集]

ありわらのなりひら、平安時代初期の歌人。六歌仙、三十六歌仙のひとり。桓武天皇および平城天皇の孫。在原行平は兄。

業平が主人公に擬せられる『伊勢物語』の項も参照されたし。

在原業平からの引用[編集]

『古今和歌集』[編集]

  • 世の中に たえての なかりせば の心は のどけからまし
  • ちはやぶる 神代もきかず 龍田川 からくれなゐに くゝるとは -- 294
    • 古今集のほか、小倉百人一首にも。
  • 唐衣 きつゝなれにし 妻しあれば はる\〃/(ばる)きぬる 旅をしぞ思ふ
    • 伊勢物語。杜若かきつばたという頭文字を使っている。
  • 名にしおはばいざ言問はむ都鳥我がおもふ人はありやなしやと 
  • 狩りくらし七夕つめに宿からむあまのかはらに我はきにけり
    • 詞書「惟喬の親王の供に狩にまかりける時に、あまの河といふ所の河のほとりにおりゐて酒などのみけるついでに、親王のいひけらく、狩して天の河原にいたるといふ心をよみて盃はさせ、といひければよめる」。「あまの河」は天野川。現在の交野市を流れる川。
  • さつき待つ花たちばなの香をかげば昔の人の袖の香ぞする
  • やあらぬ春やむかしの春ならぬ我が身ひとつはもとの身にして
  • 櫻花 ちりかひ曇れ おいらくの 來むといふなる みちまがふがに
  • 世の中にさらぬ別れのなくもがな千世もとなげく人の子のため
  • 紫の色こき時はめもはるに野なる草木ぞわかれざりける
    • 詞書「妻のおとうとをもて侍りける人に、袍をおくるとて、よみてやりける」。妻の妹の夫とは藤原敏行のことか。
  • 今ぞしるくるしき物と人またむ里をばかれずとふべかりけり
  • つひにゆく道とはかねてききしかどきのふけふとは思はざりしを
    • 詞書「病してよわくなりにける時、よめる」。伊勢物語最終段には「むかし、男、わづらひて、心地死ぬべくおぼえければ」。

在原業平に関する引用[編集]

  • 体貌閑麗、放縦不拘、略無才覚、善作倭歌。--『日本三代実録』
  • 在原業平は、その心あまりて詞たらず、しぼめる花の色なくて匂ひ残れるがごとし。--紀貫之『古今和歌集』「仮名序」
  • シテ その業平はその時だにも。昔男といはれし身の。ましてや今は遠き世に。故もゆかりもあるべからず。……。業平の。ワキ あとは残りてさすがにいまだ。シテ 聞えは朽ちぬ世語(よがたり)を。ワキ 語れば今も。シテ 昔男の。地歌 名ばかりは。在原寺の跡旧りて。松も老いたる塚の草。これこそそれよ亡き跡の。一村ずすきの穂に出づるはいつの名残なるらん。--世阿弥『井筒』
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